2011年7月14日木曜日

SLE患者に朗報?


Lupus Canadaより配信されたメルマガ


先日、いくつかのサイトを経由して『Lupus Canada』という団体が立ち上げているサイトに辿り着いた。
私が患っている病気、「全身性エリテマトーデス」の英語名は「Systemic Lupus Erythematosus」と言う。その頭文字をとって「SLE」と呼ぶが、英語圏ではこのSLEを「Lupus」と呼ぶ場合も多いようだ。
長くなったが、つまり『Lupus Canada』はSLE患者とその家族をサポートするカナダの団体だ。

数日前、そのLupus Canadaより会員登録後初めてのメルマガが配信されてきた。
見出しの「約50年ぶりのSLEの新治療薬!」に視線が止まる。
メルマガにはその新薬(Benlysta)の事は詳しく載っていなかったので、他のサイトで公開されている情報をざっと拾い読みしてみた。
その概要は以下の通り(一部抜粋)。


2011年3月9日、FDA(米食品医薬品局)はHuman Genome Sciences社が15年かけて開発した、『Benlysta(belimumab)』をSLEの治療薬として承認した。(SLE治療薬の承認は1955年以来の事らしい)
BenlystaはSLEの発症に関与すると考えられるB細胞を刺激するタンパクの活動を阻害し、異常なB細胞の数を減少させる初の薬剤。1ヶ月に1回、点滴静脈注射により投与される。
適応症は、ステロイド、抗マラリア剤、免疫抑制剤、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)などの薬剤で標準治療を受けているSLEの患者。
Benlystaの安全性と効果は、1,684例の症例における臨床試験で確認された。
通常の治療に加えてBenlystaを投与したBenlysta治療群はプラセボ群よりも症状が少なく病気の再燃もより軽度であった。但し、効果が見られたのは白人被験者の35%で、黒人患者には良い反応が見られなかった。副作用としては吐き気、下痢、発熱などが認められた。
FDAはメーカーに対して黒人患者に対する追加試験を行うよう要求している。

・・・というのが大体の内容だが、黒人にはこの新薬は反応が良くないらしいので、果たして黄色人種にはどれほどの効果があるのか?私は日本人なのでそこが気になる。効く人にはかなり良く効く(痛みが軽減される)らしいけど、ステロイドに取って代わるほどの薬になるかどうかはまだ分からない。

自分の病気がSLEだと知ってネットで色々SLEに関する情報を貪欲に集めた時期もあったが、最近じゃすっかりそういう意欲も消えていた。病気の事を詳しく知っても嬉しくなる様な事はないし、結局今のSLE治療はステロイドに頼るだけしか手立てがないと分かってしまったから。
でも今回のメルマガをきっかけに、世界各地でSLEに関する研究や薬の開発は着実に進められているんだと知って少しだけ希望を持つことが出来た。

Benlystaがいつ日本に入ってくるのか、治験がいつ行われるのかは分からないけど、こういった新薬の臨床試験は速やかに行って欲しい。ステロイドより副作用が少なく、SLEに特化した治療薬が一日も早く私達患者の元に届きますように。

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