| 江戸が舞台のミステリー。上・下合わせて1,219ページの長編 |
雨の多かった先月と違い晴天が多かった10月、なのに感染症と脚の痛みで帰省はキャンセル、結局どこにも遊びに行けずに終わった。痛みが酷い時は本を読む気にもなれなかったけど、大分調子が戻って来たので今はまた読書が楽しい。
先日、ある人のブログで「もう何度も読んでいる本」だと紹介されていた、宮部みゆきの「おまえさん」を図書館で借りて読んだ。 「ぼんくら」「日暮し」に続く、本所深川の同心、井筒平四郎が主人公の時代小説の第3弾。前の2作を読んだのが20年くらい前(!)だから、登場人物の殆どを忘れていて、読みながら色々と思い出した。
物語の最初が少々くどくて最後まで読めるか一瞬不安になったものの、話が進むにつれて面白くなってページをめくるスピードが上がった(途中、長ったらしく感じる部分はあったけど)。
このシリーズは平四郎の賢い甥っ子の弓之助、見聞きした事を全て記憶してしまう「おでこ」こと三太郎、頼りになる政五郎親分、総菜屋の肝っ玉女将のお徳など個性的な脇役が揃っているのが良いね。まるで時代劇のドラマを見ているように絵が浮かぶ。
調べたら「おまえさん」以降、シリーズ続編は出ていない。もう書く予定はないのかな、まだ読んでみたいのに残念・・・と思いつつ、「ぼんくら」作品より後に書かれた「きたきた捕物帖」シリーズを読んでいたら、年を取った政五郎やおでこが登場して嬉しいサプライズ。
久々に読むと時代小説も何だか良いね、他にも何か面白い作品がないか探してみたい。
<今月読んだ本>
・稲垣えみ子/人生はどこでもドア -リヨンの14日間-
・暮しの手帖 2020年10-11月号 5世紀8号(雑誌)
・M.W.クレイヴン/デスチェアの殺人 下(原題: The Mercy Chair)
・暮しの手帖 2018年10-11月号 第4世紀96号(雑誌)
・寺建文博/図解 巻き爪は切るな!
・宮部みゆき/おまえさん 上・下
・暮しの手帖 2016年6-7月号 4世紀82号(雑誌)
・ヨナス・オロフソン/におい -脳を支配する究極の感覚-
・暮しの手帖 2012-13年12-1月号 第4世紀61号(雑誌)
・ちばてつや/ひねもすのたり日記 5巻(漫画)
・沖田×華/お別れホスピタル 4~15巻(漫画)
・宮部みゆき/きたきた捕物帖
・宮部みゆき/子宝船 -きたきた捕物帖 2-
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今月22日に漫画家のちばてつや氏が87歳で亡くなった。
8/17以降ブログの更新がなかったから何となく嫌な予感はしていたが、ニュースで知った時はやはりショックが大きかった。
私が読んだ初めてのちば漫画は「ひねもすのたり日記」。
今年6月頃からオンラインでマンガが読めるサイト、「ビッコミ」でたまたま読み始めたのがきっかけ。今も毎日1~2話ずつ、一日の終わりに楽しみに読んでいる。
マンガで綴るエッセイのような作品で、ちば氏の子供の頃や家族の話、漫画家になるまでの話や売れっ子になって多忙だった頃の話、漫画家仲間との思い出話、老いと共に生きる現在のちば氏の話などなど。1話4ページしかないのにオールカラーでコマ割りも見やすく、見応えがある。
にわかファンになった私は彼のブログも全部読み、出版されている本も何冊か読んだ。
幼い頃に満州で過ごし終戦を迎え、一家で1年掛けて何とか日本へ帰る話は温かみのある絵で描かれていても過酷な体験だと分かる。そんな引き揚げの体験から戦争に強く反対するメッセージを一貫して発信していた。日本のどこかで災害が起きると率先して漫画家仲間と一緒にチャリティの為の絵を描き、被災地に必要な物資を送る・・・なかなか出来る事ではない。
素晴らしい漫画を描いた人という以上に彼の人柄、人生に対する姿勢に素直に惹かれた。尊敬できる人、「先生」と呼べる人ってこういう人だなと。
病気で大きな手術を何度かし、老体にムチ打って漫画を描き続けていたちば先生。もう彼の新しいマンガを読めないのは残念だけど、長い間お疲れ様でした!!という思いの方が強い。
先生、ゆっくりお休み下さい。合掌。