| アフロヘアの元朝日新聞記者、稲垣さんの冒険譚 |
9月最終日も朝から雨。これで東京は35日連続で雨が降り、過去最長を更新したそうな。確かにやっと晴れ間が出ても夕方からまた雨、みたいな感じで雨はしょっちゅう降っていたものね。
そんな天気に加え今月は用事も多くて結局遊びに出れたのは1日のみ。だから余暇は本ばかり読んで過ごしていた。読みたい本を好きなだけ読めるって幸せを噛み締めつつ。
稲垣えみ子さんの「寂しい生活」がめちゃ面白かった。
長年勤めた会社を50歳で辞めるまでの話を書いた「魂の退社」の続編。原発事故をきっかけに節電を始めた稲垣さんは電気はないものとして生活し、少しずつ家電を手放し遂には冷蔵庫まで処分してしまう。ガス契約もやめ、水道もごく僅かしか使わず、その他ありとあらゆるものを減らしていった彼女は、やっと自分の足で立って生活しているという実感を得たと綴っている。
体力も根性もない私には彼女のような究極のエコ生活はとても真似できないが、彼女が一つ一つ問題を解決して得た、自由で心満たされた小さな暮らしを羨ましく思う。
考えてみたらほんの100年ほど前の暮らしには家電なんて殆どなく、人々は体を動かして家事や仕事をこなして日々を過ごしていた。現代は便利な家電やら何やらで家事や仕事が楽になり、別の事をする時間が増えた。でもその自由な時間で何をしている?物が溢れて食べるものにも困らないようになったけど、人々の生活は豊かになったと言えるのだろうか。
普段から其処彼処で何かこれおかしいよね、と感じていたモヤモヤがこの本を読んでいて色々と腑に落ちた。単に物を捨てれば万事良し、って話ではない。もっと哲学的な話。
誰かが作ったイメージや考えがいつの間にか潜在意識に刷り込まれ、それが普通だと思って暮らしている私達。何でも鵜呑みにせず自分というフィルターに通して物事を捉えないと、誰かの思うままに動くだけのロボットになってしまう。人間はもっと自分の頭で考え、自分の体を使わないと自然からどんどん離れてしまう。スマホばかりに目をやって周りが見えてないゾンビみたいな人間を目にする度に危機感を覚える。地球上に生きる生物としてシンプルに生きたい。
<今月読んだ本>
・岩合光昭/生きもののおきて
・村上もとか、他/引き揚げの悲劇(漫画家たちの戦争)
・手塚治虫、他/原爆といのち(漫画家たちの戦争)
・ちばてつや/ちばてつや自伝 屋根うらの絵本かき
・東京 TAC株式会社出版事業部/宮島・広島 尾道・倉敷 [2026]第5版
・稲垣えみ子/魂の退社 -会社を辞めるということ。-
・原田マハ/晴れの日の木馬たち
・柏木ハルコ/健康で文化的な最低限度の生活 11~13巻(漫画)
・暮しの手帖 2016年4-5月号 4世紀第81号(雑誌)
・京都国際マンガミュージアム/わたしをすくうエッセイマンガの処方箋
・有元葉子/レシピを見ないで作れるようになりましょう。
・原田マハ/あなたは、誰かの大切な人
・おとなの週末 2026年5月号(雑誌)
・暮しの手帖 1994年4-5月号 第3世紀49号(雑誌)
・安野光雅/安野光雅 -自分の眼で見て、考える-
・ちばてつや/ひねもすのたり日記 4巻(漫画)
・沖田×華/お別れホスピタル 1~3巻(漫画)
・ヤマザキマリ/CARPE DIEM -今この瞬間を生きて-
・暮しの手帖 2023年10-11月号 5世紀26号(雑誌)
・原田マハ/デトロイト美術館の奇跡
・稲垣えみ子/寂しい生活
・大橋鎮子/「暮しの手帖」とわたし ポケット版