2024年に発売された新装版 1,540円もする! |
指先の潰瘍が治らないので今月も時間が出来るといそいそと本を読んでいた。
四十も過ぎるとフィクションはもう読めないな・・・と思っていたのに、先月から英国ミステリー物を読み始めてその面白さにハマりつつある。
読んでみようと思ったきっかけは、この1年余りTVで英国のミステリードラマを見ていて面白いものが多かったから。ドラマが見れるなら小説も読めるのでは?そう思ったのは間違いではなかった。
インパクトの大きかった作品が、ミネット・ウォルターズの「女彫刻家」↑
物語はフリーライターのロズが、6年前に母親と妹を惨殺した罪で収監されているオリーブ・マーティンに会いに行く所から始まる。刑務所内で「彫刻家」と呼ばれているオリーブは、身長180cm、体重165kgを超える大女。恐怖心と闘いながらもオリーブにインタビューしていく内にロズの心に疑問が生じる。果たしてオリーブが本当に殺したのだろうか?
オリーブが罪を認めたのであっさり片付いてしまった事件。でもロズが調べていく内に矛盾点や疑惑が浮き上がり、事件の真相が見えて来る・・・あらすじはこんな感じ。
読み始めるとまるでドラマか映画を見ているように映像が出てきて、中盤からは一気に読んでしまった。ラストまで犯人が誰なのか見当もつかなかったし、読み終えても疑問が残ってスッキリしない。でもそこがまたリアルな感じがする。著者の初期の作品だけどよく書かれていて感心した。
そんな訳で2025年は私にとって英国ミステリー元年になりそう。
ミネット・ウォルターズ以外の作家でも面白そうな作品がまだ沢山あるみたいなので、図書館で借りて読み漁りたいと思ふ。それにしても文庫本っていつからこんなに高くなったの?1,500円超えとはびっくり。
<今月読んだ本>
・石井洋介/便を見る力
・ミネット・ウォルターズ/女彫刻家
・向田和子 監修、講談社 編/向田邦子の手料理
・相場正一郎/道具と料理
・手塚真/「父」手塚治虫の素顔
・ミネット・ウォルターズ/氷の家
・田島木綿子/海獣学者、クジラを解剖する。-海の哺乳類の死体が教えてくれること
・池波正太郎/わたくしの旅(池波正太郎未刊行エッセイ集 2)
・タサン志麻/忙しい人こそ「煮込み料理」を!-作りおきに、お弁当に、アレンジ料理に
・手塚治虫/手塚治虫とっておきの話
・ジル・ペイトン・ウォルシュ/ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎
・Tarzan 2025年2月13日号 No.895 [その不調は、漢方で治せる!] (雑誌)
・大平一枝/こんなふうに、暮らしと人を書いてきた