前日、実家の車で10年ぶりに運転(日本では初めて)をした夫。
少しは感覚を取り戻したみたいだけど、高速に乗っていきなりしまなみ街道をドライブするのは同乗する私も怖い・・・という事で結局、お義父さんに運転をお願いした。
「しまなみ街道」は、尾道市(広島県)から今治市(愛媛県)を結ぶ西瀬戸自動車道の愛称で、6つの島々が白い大きな橋で繋がれている。
橋には自転車と歩行者用の専用道が設けられ、サイクリングルートやサイクリングターミナルが整備されているので、サイクリングする人達に人気だそう。確かにこの青空の下、風を切りながら自転車を漕いだら気持ち良さそう!・・・このまま体の動きが順調に回復すればいつかサイクリングも出来るかもしれない。
ともかく、お義父さんの運転でドライブ開始。
尾道大橋と因島大橋、そして生口橋(↑トップ写真)を渡り、生口島(いくちじま)で高速を下りる。
生口島は国産レモン発祥の地で、レモンの島として知られている所。
まずはガイドブックに載っている、「シトラスパーク瀬戸田」へ行ってみた。
世界各地のシトラス(柑橘)を約500種を展示する公園・・・だそうだけど、とにかく人が居ない!
広大な敷地には大きなパビリオンや温室なんかがあるけど、閑散としていて活気は全くない。
色々な種類の柑橘の木々の手入れや世話をしてる人が少し居るくらいで、従業員も観光客も見えない。
建物内のレストランや土産店も閉鎖していて、ゴーストタウン(というのか?)状態。
温室のレモンやみかんを少し見て、早々と退散した。
ロケーションは最高なのに、何だかもったいない感じがした。
次の目的地へ行く前に多々羅大橋が見えてきたので、車を止めて写真撮影。
生口島と大三島(おおみしま)を結ぶ全長1480Mの多々羅大橋。美しい~!
↓こちらは橋の下を通る時に車の窓から撮ったもの。巨大さが伝わるかな?
生口島の観光スポットとして外せない、耕三寺に到着。
朱塗りの豪華な門をくぐってチケットを購入する。
耕三寺(こうさんじ)は実業家の耕三寺耕三が母親の追悼のために1936年から30年の歳月をかけて建てた寺。
広い園内にある24もの堂塔は、飛鳥、奈良、鎌倉、江戸などの各時代の代表的な建築様式や手法を取り入れられて建てられているそうで、色彩豊かな門や塔は豪華の一言に尽きる。他にも、美術品を展示する宝物館や土産店もあり、一種、テーマパークのよう。
私はどちらかと言えば、茶色くすすけた地味~な建物が好きだけど、ここまで徹底して作ってあるとそれはそれで見応え十分。それにしても、母の追悼の為にこんな寺を建てる人もスゴイわ。
↑日光東照宮の陽明門を再現したと言われる孝養門は、細かな立体彫刻が目を見張るものがある。
↓ここをくぐると、本堂が見える。これがまた豪華絢爛。
宝物館や未来心の丘と呼ばれる所へは行かず、寺を出る。
階段が多いので全部回ったらぶっ倒れてしまいそ・・・(汗)。
楽しみにしていた耕三寺のすぐ近くにあるジェラート屋さんへ行く。
瀬戸田のレモンを使ったジェラート、美味しかった~♪ (いい加減な写真ですみませぬ)
そしてジェラートを食べたばかりだけど、その近くにあったお店で穴子丼をお昼に食べた。
お店の人が勧めてくれただけあって、焼いた皮が香ばしくて美味しかった。
みかんが添えてあるのが面白い。さすが、柑橘の島ですな。
皆、満腹になって苦しいので「しおまち商店街」と名付けられたレトロな雰囲気漂う通りを歩く。
ここもかつては大勢の観光客で賑わっていたんだろうけど、今や人気がほとんど無くて寂しい感じ。
タコの干物が風に揺られてた↓
お土産をあれこれ買ってまた車に乗り込み、お次は多々羅大橋を渡って大三島へ向かう。
多くの武将も戦勝祈願に訪れたという古い神社、大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)に到着。
↓この総門は2010年に688年ぶりに再建されたものだそう。まだぴかぴか。
拝殿に向かう途中、金木犀(きんもくせい)の良い香りがどこからともなく漂って来た。
どこにあるんだろうと探したら手水舎の近くに沢山咲いていた。今の季節ならではの香りだよね。
どんどん先に行ってしまうお義父さんと夫に遅れまいとついていくんだけど、歩くの遅いし、写真撮るのに何度も立ち止まるのでちっとも距離が縮まらない(苦笑)。
そうこうしている内に、樹齢約2600年(!)という大きな楠が見えてきた。
この木は本当に迫力があるというか、貫禄があるというか、存在感があった。主って感じがする。
人間が長生きするといってもせいぜい120歳程。そう考えると、2600年というのは途方もない長さのように感じる。自然の大きさを感じれば感じる程、人間なんてちっぽけな存在だなぁと思う。
そんな人間がこの地球上で争い、自然を壊して地球の寿命を縮めているのをこの木はどう見てるんだろうか?・・・そんなたわいもない考えが一瞬頭によぎった。
さて、ようやく拝殿(↑)に到着するも、前の2人は既に宝物館へと足が進んでいる。
速過ぎるっつーの・・・
正直、脚が痛くてヘロヘロだったから、宝物館はパスしてもいいやと思っていたんだけど、お義父さんが「国宝級のお宝がいっぱいあるから見といた方がいい」と強く勧めてくれたので入った。
お義父さんはTV番組の「開運!なんでも鑑定団」が好きでよく見てるらしい。
私もチャンネル回してやってたら見ちゃうもんな。入院してる時は必ず見てたし。
要するに「お宝」という言葉に弱いのよね(笑)。
宝物館(紫陽殿と国宝館)には国宝級の古い鎧、兜、刀剣がずらりと展示されていた。
確かにスゴイけど、マニアじゃないから細かい違いは分からないし、戦国時代には大して興味はなかったりする。
その点、海事博物館(←写真)は、昭和天皇が海洋生物研究の為に使った船がそのまま展示されてたり、瀬戸内海を中心とした動植物の標本が数多くあって面白かった。
再び車に戻り、最後に「道の駅 多々羅しまなみ公園」に寄った。
ここは多々羅大橋大橋と瀬戸内海が臨める絶好のビューポイント。日が傾き始めて良い眺めだった。
写真的にはもうちっとクリアな空と白い雲があれば最高だったけど・・・
道の駅でもまた幾つかのお土産を購入。
瀬戸内のみかんの花から採ったはちみつは自分用に買った。
まだ食べていないけど、広島レモンを絞ってはちみつレモンにして飲んでみようと思っている。
車での移動だから体的には楽だったはずなのに、乗り降りして歩いて階段上って・・・という繰り返しの動作は結構疲れるものですね。帰りは景色を見る余裕もなく殆ど寝てた(苦笑)。
お義父さん、運転どうも有難うございました!
長々とつづった旅行記も今回はこれでおしまい。
ここまで見て下さった方、ありがとう。お疲れ様でした。
開通当時の賑わいはもう無いものの、景色は最高!のしまなみ街道と尾道、機会があれば是非訪れてみて下さいね~♪