表紙の絵はアンリ・ルソー作「夢」 |
いやはや、6月最終日もあっつい一日だったな~。今年は梅雨はないに等しいね。
こう暑いと読書もなかなか進まない(新しいエアコンが設置されたらマシになるとは思う)。
今月読んだ本の中でも一番ワクワクして読めたのが、原田マハの「楽園のカンヴァス」。
物語はあるコレクターの大邸宅に2人の男女が招待される所から始まる。ニューヨーク近代美術館の学芸員ティム・ブラウンとアンリ・ルソー研究者の早川織絵、彼らはそこで未公開の作品を見せられる。その絵はアンリ・ルソーの作品、「夢」に酷似していた。
絵の持ち主は、正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。タイムリミットは7日間。果たしてティムと織江の出した結論は・・・
史実を元にしたルソーの名画を巡るミステリー。毎日1章ずつ読まされる謎の書を読み進めていく内に絵の背景が見えて来るのだけど、ピカソとルソーの関係がキーになっている。
作者の原田マハは美術館に勤務した事があり、キュレーターでもあるそうで。この本を読むとその経験が作品に活かされていると思う。ルソーって不思議な雰囲気の絵を描く人だな、という印象があったけど、この本を読んでじっくり絵を見てみたくなった。面白かった。
<今月読んだ本>
・野口晴哉/風邪の効用
・柳宗悦/手仕事の日本
・民藝 第869号 2025年05月号/特集:民藝が結ぶ地域社会 瀬戸からの発信(雑誌)
・佐藤愛子/こんなふうに死にたい
・リチャード・ブレナン/身体のデザインに合わせた自然な呼吸法-アレクサンダー・テクニークで息を調律する
・水木しげる/幸福のモト人生のモト
・桜沢如一/食養人生読本
・片山洋次郎/自分にやさしくする整体
・川手鮎子/心も体もやさしくととのう漢方養生の手帖
・原田マハ/楽園のカンヴァス
・水木しげる/ちゃんと食えば、幸せになる-水木三兄弟の日々是元気
・マージェリー・アリンガム/窓辺の老人(キャンピオン氏の事件簿 1)
・野田善子/野田琺瑯のレシピ-琺瑯容器+冷蔵庫で、無駄なく、手早く、おいしく。